はじめに

高齢になると、一般的に認知機能の低下に悩むことが増えてきます。私たちの日常生活に欠かせないものが、少しずつ難しく感じられる瞬間があるかもしれません。そんなお悩みに向けて、今日は趣味や習い事の一つとして、ピアノ教室へ通うことのメリットをご紹介します。
年齢を重ねることで、自分の能力に疑問を抱いたり、新しいことに挑戦することが難しく感じることがあるかもしれません。しかし、ピアノ通じて好きな曲や美しい音楽を学ぶことは、認知機能を活性化させ、人生をより充実させることが期待できます。
研究によれば、音楽トレーニングが高齢者の認知機能に良い影響を与える可能性があることが示されています。
今回はその研究結果をご紹介し、シニア世代の皆さんにピアノ教室を検討する理由をお伝えします。ピアノを学ぶことが、新しい冒険への第一歩となるかもしれません。
音楽トレーニングが認知機能に影響する!?

研究方法
この研究は、ドイツのマインツ大学医療センターのメモリークリニックで行われました。約70歳の患者を対象にし、音楽トレーニングを受けた経験のある患者と受けていない患者を比較しました。
認知機能を測定するために言語能力、記憶力、注意力、処理速度などのテストが行われ、音楽トレーニングの履歴も調査されました。
研究結果
研究の結果、音楽を学ぶことは驚くべき効果をもたらすことがわかりました。音楽トレーニングを受けた患者は、特に言語能力や記憶力において高いスコアを獲得しました。これは日常生活でのコミュニケーションや情報の記憶に大きな助けとなることでしょう。
一方、音楽トレーニングを受けていない患者は、認知機能において低い成績でした。この結果から、音楽は脳を活性化し、認知機能を向上させる可能性が高いことが示されました。
Fancourt, D., Geschke, K., Fellgiebel, A., & Wuttke-Linnemann, A. (2020). 記憶クリニック患者集団における生涯にわたる音楽トレーニングと認知能力:横断的研究。Musicae Scientiae、26、71-83
Lifetime musical training and cognitive performance in a memory clinic population: A cross-sectional study - ConsensusKey takeaway: 'Lifetime musical training shows beneficial associations with word list learning in cognitively unimpaired patients, but negative associations wit...
そのほかのメリット

人との交流機会が得られる
ピアノ教室へ通うことには、その他にも良いことがあります。人と関わる機会というのは人生を豊かにします。しかし、歳を重ねると新しい出会いが少なくなることがしばしばあります。
ピアノ教室では、発表会や連弾、グループレッスンなどで人と関わる機会がたくさんあります。同じ趣味の仲間たちとの交流は話も弾むことでしょう。教室によっては、他の楽器とアンサンブルを行ったり、懇親会などが行われることもあるようです。
自信を持つことができる
大人になると、子ども時代と比べ「新しいことが出来るようになる」という機会は少なくなることがほとんどです。ピアノは練習を重ねることで弾けない曲が弾けるようになり、達成感を得ることができます。
レパートリーも増えていくことで自信にも繋がるでしょう。何歳になっても、新しいことが出来るようになるというのは嬉しいものです。
リラックス効果がある
音楽はストレスを軽減し、リラックスさせる力を持っています。ピアノの音色を奏でることは、心を穏やかにさせ、日常のストレスから解放してくれます。音楽を通じて、リフレッシュされた気持ちで毎日を過ごせるでしょう。
さいごに:未来への期待
以上の内容から、音楽を学ぶことがシニア世代に良い影響を及ぼす可能性が浮かび上がりました。
音楽は、心と脳を活性化させ、新たな楽しみをプレゼントしてくれるでしょう。そして、新しいことを学ぶことは常に素晴らしいことです。ぜひ、その第一歩を踏み出し、音楽の魅力に浸ってみてください。音楽を通じて、新しい冒険に飛び込んでみてはいかがでしょう。
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